“THE FASTEST SPORT IN THE WORLD”この言葉がもっともよくFAST DRAWをあらわしているといえましょう。 FAST DRAWとは,Old Westのガンファイトに起源を発する拳銃の早撃ち(正確には抜き撃ち)競技です。 アメリカでは1950年代から本格的に競技が始められ,日本では70年代に始められました。 現在は“World Fast Draw Association”が組織され,アメリカ各州,カナダ,そして日本などに支部があり, FAST DRAW全般に関わる活動を行っています。 競技は,西部劇でよく使われるシングルアクション・リボルバーを使って行われます (主にColt SAA,Ruger Blackhawk等が好まれています)。アメリカではもちろん実銃を使い, ブランク(空砲)またはWAX弾を使用しています。日本ではモデルガンとキャップ火薬, またはエアーソフトガン(以下ガスガンと略)とプラスチック製のBB弾を使用します。 競技は使用する弾薬とターゲット,撃ち方のスタイル等によっていろいろな種目があります。 日本ではモデルガンとキャップ火薬,バルーン(風船)ターゲットを使った「ブランク」競技,ガスガンとBB弾, 金属製のターゲットを使った「ワックス」競技を行っています。 シューターはホルスター(ガンベルト)に銃を収めシューティングラインに立ち「Shooter, Set.」の合図で銃から手を離し, ランプが光るのを構えて待ちます。ランプが光ったらホルスターから銃を抜き,ターゲットもしくはバルーンを撃ちます。 ランプが光ると同時にタイマーがカウントを始め,ターゲットに弾が当たるかバルーンが割れるとタイマーが止まります。 この間のタイムの早さを競うわけです。1秒以内で勝負が決まります(故に世界一速いスポーツといわれるのです)。 早いシューターは0.2秒台で撃つことができます。外すと1秒のペナルティが与えられます。 これをふつう1種目5発〜7発撃ちそのトータルが少ない,つまり正確で一番早いシューターが優勝となるわけです。 本場アメリカではローカルコンテストは毎週のように開かれ, 世界大会は種目別に年に数回開催され数多くのシューター達が競いあっています。 最近は日本でも各地でローカルコンテストが開かれるようになりましたが, その最高峰として年1回“ALL JAPAN FAST DRAW CHAMPIONSHIP”が開催され, 全国からトップクラスのシューター達が参加しています。 この大会は70年代からほぼ毎年行われてきた由緒ある大会ですが, ここ数年の人気は特に高く,97年は前WFDA会長のCal Eilrich氏を迎え 熊本で行われ約40名のシューターの参加がありました。 98年はWorld ChampionであるGary & Joyce Trion夫妻を迎え神戸で開催され約50名のシューターが参加, 99年は大阪で開催され60名近いシューターが参加しました。 2000年は博多,01年は大阪,02年は初の関東での大会が行われ, Ralph & Calera Howell夫妻を競技選手として迎えました。 これらの模様はテレビニュースやラジオ,雑誌などで取り上げられ反響を呼んでおります。 |